2012年07月30日

遺産は、土地と建物だけで、お金はほとんどありませんでした。  遺産分割協議にあたり、遺産を分配するのにどんな方法がありますか?


 遺産分割の方法には、つぎの3通りの方法があります。
 @現物分割
 A代償分割
 B換価分割

 @の現物分割は、A土地を誰に、B土地を誰に、というように遺産をそのままの形で分割する方法で、遺産分割の原則的方法になります。

 預金の場合なら、現物分割できますが、自宅の土地建物など分割できない、できたとしても価値が大きく下がるようなときには、Aの代償分割により調整が必要になります。

 Aの代償分割は、現物分割が困難な遺産を相続したときに、一人の相続人がその遺産を取得して、その代わりに他の相続人に対し代償金を支払うという方法です。

 現物で分割できるような場合は少ないので、この債務負担による分割方法を、現物分割と併用することにより相続分の調整をすることがよく行われています。

 この代償分割は、特別の事情がある場合だけ認められています。

 現物分割が不可能な場合、可能であっても遺産の内容や相続人の職業その他から、代償分割が合理的と判断される場合、あるいは相続人が代償分割を希望している場合です。

 代償金は、遺産分割時に一括払いが原則ですが、協議で分割払いにしてもかまいません。

 Bの換価分割は、遺産を売却してその売却代金を分配する方法です。現物分割ができない、代償分割しようにもお金がない、こういうときには換価分割をすることになります。

 なお、売却すると譲渡所得税がかかるので注意が必要です。

 近い将来売却予定の居住用財産などについては共有にて取得しておいたほうが譲渡所得税の控除が共有者一人につき受けられる場合があるのでよいかもしれません。 

 しかし、通常は、特定の物件を共有のまま取得する形で遺産分割を終了するのは避けたほうがよいでしょう。共有者全員の意思が揃わなければ売却することができませんし、共有のまま時間が経つうちに、さらに共有者が亡くなって共有者がふえてしまい、共有状態を解消するのが難しくなってしまいます。将来の紛争をさけるために、すぐ売却する、全員が共有を望んでいるなど例外的な場合に限定しておくのがよいでしょう。

 なお、生前に遺言書でもって、遺産分割の方法を決めておくことができます。法定相続分に応じての分割方法で他の相続人の遺留分を侵害しなければ問題ありません。

 財産をどう分配するか考えがある場合には、遺言書を書いておくのがよいでしょう。





posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 19:02| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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