2012年07月30日

相続にあたり、どういう場合に遺産分割協議をしなければならないのでしょうか?


 相続する財産があって、相続人が二人以上いるときには、遺産を各相続人に分割、帰属させるために遺産分割協議をしなければなりません。

 故人が、遺言書を残していて、財産を誰に相続させるか決まっていれば、分割協議は必要ありません。
 ただし、遺言書は残してあるが、すべての財産が書いていないときには、ほかの残りの財産について分割協議が必要になります。

 相続人が一人の場合には、必要ありません。
 相続したときには、相続人が複数いても、相続の放棄をして一人になったような場合も分割協議が必要なくなります。

 たとえば、遺産が土地建物と借金のような場合に、長男が借金を含めた遺産全部を相続し、借金を相続したくない他の相続人全員が家庭裁判所に相続放棄を申し立てれば、相続人は長男一人になります。

 この場合、相続放棄をした者は家庭裁判所から相続放棄申述受理証明書を出してもらいます。長男はそれを受け取り土地建物の相続登記の際に添付して名義変更をします。

 相続放棄をした者は相続債権者からの借金の請求に際しては、相続放棄申述受理証明書でもって、支払いを拒むことができます。


posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 18:56| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遺産分割協議は、いつまでにしなければいけないのでしょうか?


 遺産分割協議をいつまでにしなければいけないという法律上の制限はありませんが、
遺産があるのに分割協議をしないでおくと様々な不都合やトラブルが発生するおそれがあります。

 まず、相続税の軽減が受けられる特例が使えなくなります。

 相続した土地を売却しようとしても、未分割のままだと処分ができません。

 財産の管理を誰がするのか、その費用を負担した場合の精算をどうするかといった問題もでてきます。

 遺産分割協議をしないままでいると、さらに相続がおきてしまって、相続人の数がふえてしまいます。
そうなると、分割協議をしようとしても、あまり話したこともない親戚同士が、うまく話し合いをして解決するのは困難になります。

 また、誰がどのくらい貢献したか(寄与分)、どのくらい特別の財産をもらっていたか(特別受益)などの証明がむずかしくなるでしょう。

 長い間、相続登記を放置していると、添付しなければいけない公的書面で保存期間が短いものもあるので、手続きが複雑になり、余計な手間がふえてしまいます。





posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 18:57| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遺産分割にあたり、法定相続分どおりに分配しないといけないのでしょうか?



 遺言書が残されていない場合、法定相続分にとらわれずに、各相続人の希望を調整して誰がどの遺産を取得するかを決定します。

 法定相続分は遺産分配の目安を示したものにすぎません。

 また、特別受益や寄与分があったからといって、その計算どおりにしなくてもかまいません。

 相続人全員が合意をすれば自由に遺産を分けることができますが、ひとりでも反対すると手続きを進めることができなくなってしまいます。
多数決によることはできません。





posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 18:59| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遺産は、土地と建物だけで、お金はほとんどありませんでした。  遺産分割協議にあたり、遺産を分配するのにどんな方法がありますか?


 遺産分割の方法には、つぎの3通りの方法があります。
 @現物分割
 A代償分割
 B換価分割

 @の現物分割は、A土地を誰に、B土地を誰に、というように遺産をそのままの形で分割する方法で、遺産分割の原則的方法になります。

 預金の場合なら、現物分割できますが、自宅の土地建物など分割できない、できたとしても価値が大きく下がるようなときには、Aの代償分割により調整が必要になります。

 Aの代償分割は、現物分割が困難な遺産を相続したときに、一人の相続人がその遺産を取得して、その代わりに他の相続人に対し代償金を支払うという方法です。

 現物で分割できるような場合は少ないので、この債務負担による分割方法を、現物分割と併用することにより相続分の調整をすることがよく行われています。

 この代償分割は、特別の事情がある場合だけ認められています。

 現物分割が不可能な場合、可能であっても遺産の内容や相続人の職業その他から、代償分割が合理的と判断される場合、あるいは相続人が代償分割を希望している場合です。

 代償金は、遺産分割時に一括払いが原則ですが、協議で分割払いにしてもかまいません。

 Bの換価分割は、遺産を売却してその売却代金を分配する方法です。現物分割ができない、代償分割しようにもお金がない、こういうときには換価分割をすることになります。

 なお、売却すると譲渡所得税がかかるので注意が必要です。

 近い将来売却予定の居住用財産などについては共有にて取得しておいたほうが譲渡所得税の控除が共有者一人につき受けられる場合があるのでよいかもしれません。 

 しかし、通常は、特定の物件を共有のまま取得する形で遺産分割を終了するのは避けたほうがよいでしょう。共有者全員の意思が揃わなければ売却することができませんし、共有のまま時間が経つうちに、さらに共有者が亡くなって共有者がふえてしまい、共有状態を解消するのが難しくなってしまいます。将来の紛争をさけるために、すぐ売却する、全員が共有を望んでいるなど例外的な場合に限定しておくのがよいでしょう。

 なお、生前に遺言書でもって、遺産分割の方法を決めておくことができます。法定相続分に応じての分割方法で他の相続人の遺留分を侵害しなければ問題ありません。

 財産をどう分配するか考えがある場合には、遺言書を書いておくのがよいでしょう。



posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 19:02| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遺産分割協議書は、作らないといけないのでしょうか。また、どんな書面ですか?


 遺産分割協議が成立したら、後日争いになるのをさけるために書面にしておいたほうがよいでしょう。
 
 書面の形式は、特に決まりはありません。

 相続人全員でもって、誰が、どの遺産を取得するか、協議結果を記載した書面に住所と氏名を記載し、署名捺印します。
 印鑑は、実印を押して印鑑証明書を添付しておくのがよいでしょう。

 後日の紛争をさけるためと不動産の相続登記などの手続きには実印が押された遺産分割協議書と印鑑証明書が必要になるためです。

 遺産分割協議書を持ち回りで署名してもかまいません。

 同一内容の協議書を相続人の数だけ作成し、相続人全員で連署をしないで、それぞれ各別に署名押印したものを合わせたものでもかまいません。

 各種相続手続きの代理を専門家に依頼するような場合は、代理する専門家が代わりに作成してくれます。
 たとえば、相続税を申告する必要があるときは税理士が、遺産に土地と建物があって名義変更の相続登記が必要なときは司法書士が、遺産分割協議書を作成してくれます。

 内容について注意したほうがよい点をいくつか挙げます。

@誰がどの遺産を取得するか、遺産を取得する代わりに代償を支払うのか
A相続税の負担、譲渡所得税の負担、未払いの固定資産税の負担など
B協議書に記載していない相続財産や債務が発見された場合、誰が取得するのか

 作成上注意しておく点を挙げます。

@不動産の記載は名寄帳・課税証明書の記載ではなく、登記事項証明書(登記簿謄本)に記載どおりにしてください。登記の記載に従わないと相続登記に支障が出る場合があります。
A印鑑は実印を鮮明に捺印してください。
 また、数ページになるときは全ページに割印するか、または、袋綴じにして、最初か最後に割印してください。
B相続人全員分、同様のものを作成して、相続人が各1通ずつ保管してください。
C銀行、証券会社などに事前に必要書類を確認して、捺印が必要な所定の届出用紙を準備しておいて、
遺産分割協議書と一緒に作成しておくと、二度手間になりません。


posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 19:05| 遺産分割協議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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