2012年07月30日

相続は必ずしなければいけないのでしょうか。 相続をするもしないも自由だときいたのですが、どういうことでしょうか? 


 被相続人が亡くなれば相続は自動的に開始されますが、相続を選択するかどうかは相続人の自由です。

 相続ではプラス財産である資産とマイナス財産である負債を引き継ぐことになります。

 資産だけを相続し、負債を相続しないというような都合のよいことはできません。

 資産と負債を常に相続しなければいけないとなると、負債が多いときは相続人には酷ですので、相続をそのまま受け継ぐ単純承認、すべてを放棄する相続放棄、ある条件の範囲内で遺産の相続を承認する限定承認と3つの方法から選択することができます。

 ただし、相続開始後何の手続きもせずにいると、自動的に相続を承認したことを認めたことになってしまいます。

 自分のために相続が開始したことを知ったときを起算日として、3ヶ月以内に相続放棄するか限定承認するか決めなければなりません。

 被相続人が亡くなってから3ヶ月でなく、自分が相続人であることを知ったときから3ヶ月であることに注意してください。

 たとえば、両親が離婚した後に母親にひきとられ、疎遠になった父親が亡くなったのを知ったのが、亡くなってから2年も過ぎていた場合には、その知ったときから起算します。



区分:相続QA
posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 19:53| 相続放棄、承認、限定承認 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

単純承認とある条件の範囲内で承認する限定承認とは、どういうものですか?


 被相続人の残したプラスの財産もマイナスの財産も、すべての権利と義務を引き継ぐことを単純承認といいます。

 何も手続きをしなければ、そのまま単純承認したものとみなされます。財産の調査をせずに、そのまま単純承認してしまうと、負債が多いような場合は、引き継いでしまいます。
  
 そこで、遺産の内容を早く調査して把握する必要があります。

 また、相続人が相続財産の一部であっても処分した場合、相続放棄や限定承認をした後でも、隠したり、消費したり、悪意で財産目録に記載しなかったような場合には単純承認したことになるので注意が必要です。

 つぎに、限定承認というのは、債務などの消極財産を引き継ぐが、相続によって得た財産の限度においてのみ借金などを支払うという承認のしかたです。

 引き継いだ財産で借金を返済し、足りなくても自分の財産を使ってまで返済する必要はないことになっています。

 亡くなった直後には、資産のほうが多いが、相続人が知らない負債があるような場合に、限定承認の手続きをすることが多いです。


 限定承認は、相続人全員が一致してしなければなりません。相続人のうちの一人でも反対する人がいれば、限定承認の手続きはできません。

 ただし、相続人のなかで相続放棄をした人がいる場合は、その人を除く全員で限定承認することになります。

 自分のために相続が開始したことを知ったときを起算日として、3ヶ月以内に限定承認の手続きをするか相続人全員で決めなければなりません。



posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 19:54| 相続放棄、承認、限定承認 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

限定承認の手続きは、どうなっていますか?


 被相続人の相続開始地(最後の住所地)の家庭裁判所で手続きを行います。


 限定承認の手順は、次のとおりです。

@相続が開始したことを知ったときから3ヶ月以内に、財産目録を作成して、
 家庭裁判所に提出し、限定承認する旨を申述します。
 ※被相続人の出生から死亡までの戸籍または除籍謄本、住民票除票の写し、
  相続人の戸籍謄本、住民票の写しなどが必要になります。
 ※相続財産の調査に時間がかかる場合は、3ヶ月間の期間の延長を請求できます。

A家庭裁判所は、必要事項を調査したうえで、相当と認めたときは受理し、
 相続財産管理人を選任します。

B5日以内に、2ヶ月以上の期間を定め、官報に公告をします。

Cわかっている債権者や受遺者に催告をします。

D債権者、受遺者に対して弁済をして清算します。

E弁済するために相続財産を売却する必要があるときは競売で現金にします。

 これらの手続きには、時間がかかり手続きも複雑になります。

 財産を清算した結果、財産が残らず、最初から相続放棄をしたほうがよかったとなるかもしれませんが、被相続人の遺産の処理を相続人の手でできるというメリットがあります。

 また、相続財産の中から借金を返済することになるために、金銭がなければ自宅も競売によって現金化されて負債の返済に使われることになります。

 自宅は相続して、借金だけをなしにしようという都合のよい手続きではありません。


posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 20:02| 相続放棄、承認、限定承認 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夫が亡くなり、多額の借金が残されました。私が、代わりに払わないといけないのでしょうか?

 マイナスの財産が多い場合、相続放棄の手続きをとることによって払わなくてもよくなります。

 そのためには、自分のために相続があったことを知ってから、3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てをする必要があります。

 なお、財産の内容が複雑だったり、調査に時間がかかるようなときは、3ヶ月以内に申し立てれば延長することができます。

タグ:相続放棄
posted by 司法書士土地家屋調査士中村事務所 at 20:16| 相続放棄、承認、限定承認 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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